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旅コラム&旅情報
2018.07.14

初めての海外ボランティア!高校生インタビュー vol1.

高校生インタビュー都立国際高校

2017年の夏休みに海外ボランティア・スタディツアーに参加した、都立国際高校の高校生3人にインタビューしました。

プロフィール

佐藤茉唯佳
さん

佐藤茉唯佳 さん
都立国際高校 国際学科。参加当時は高校2年生。2017年8月出発「カンボジア 村の子どもたちに映画を届ける活動~夢の配達人になろう!~」に小林さんと参加。

小林七海さん

小林七海さん
都立国際高校 国際学科。参加当時は高校2年生。2017年8月出発「カンボジア 村の子どもたちに映画を届ける活動~夢の配達人になろう!~」に佐藤さんと参加。

山本奈々さん

山本奈々さん
都立国際高校 国際学科。参加当時は高校2年生。2017年7月出発「上智大学 カンボジア遺跡保存・修復事業を学ぶ7日間」に1人で参加。

どうして参加しようと思ったの?

スタッフ: 今日はよろしくお願いします!
全員: よろしくお願いします!
スタッフ: 海外ボランティアツアーに参加するのは今回が初めてでしたか?
全員: はい、はじめてです。
スタッフ: このツアーはどうやって知りましたか?
佐藤さん:

「海外ボランティアの旅」のホームページで知りました。

もともと夏休みにボランティア活動に参加したいと思っていて、国内の募集を調べていたのですが、ちょうど山本さんがカンボジアでの活動に参加しようか検討していることを聞いたんです。山本さんが参加しようとしているツアーを探していた時、「海外ボランティアの旅」のホームページにあった「村の子どもたちに映画を届ける活動」を見つけ、興味を持ちました。

実は「今日申込もう」と決めていた日に、学校の掲示板でワールドシアタープロジェクトのフライヤーを見つけたんです。「あ!これって昨日調べていたやつじゃない?」と気づいた瞬間、運命だと思いました(笑)それをきっかけに、ワールドシアタープロジェクトのユースに加入することと、ツアーに参加することを決めました。

参加動機を話す佐藤さん

偶然「村の子どもたちに映画を届ける活動」の募集と、協力団体であるワールドシアタープロジェクトのユースの募集を見つけた佐藤さん

スタッフ: すごい!小林さんは?
小林さん: 私は去年参加した先輩の勧めで、ツアーとユースの参加を決めました。もともと先輩からお話は聞いてはいたのですが、私がツアーに参加することを迷っていた時に、先輩に「絶対に行った方がいい」と背中を押してもらいました。
佐藤さん: 先輩がカンボジアに行ったことは知っていたけど、まさか自分が調べている同じツアーに参加されているとは思っていなかったです。先輩はワールドシアタープロジェクトのユースにも参加されているので、インスタグラムを見返したら「あ!これだ!」と驚きました。
スタッフ: すごい偶然だね!山本さんは?
山本さん: 私はもともとボランティアがしたくて、facebookで情報収集をしていた時にツアーを見つけました。遺跡修復や文化保存に関心があったので、ツアーの内容を見て、興味があったので申込みました。
スタッフ: なるほど。皆さんそれぞれにきっかけや想いがあって、ご自身でツアーを調べていらっしゃったんですね。

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ご両親の反応は?

スタッフ: では、ツアーに参加したい気持ちを保護者の方に伝えた時、どのような答えが返ってきましたか?
山本さん: 私は「全然行ってきなよ~」と快諾してもらえました。
スタッフ: 治安に関する不安や心配事は、保護者の方は仰っていなかったですか?
山本さん: そういうことは全然なく、「(海外に)出てきな!」という感じでした(笑)
一同: (笑)
スタッフ: 小林さんは?
小林さん: 私は両親とたくさん話をしました。父は参加に賛成でしたが、母が過去にカンボジアの近隣国へ旅行をした際、治安があまり良くない場所に行ってしまったのか、悪い印象を持っていたので、とても心配されました。「大人の人は誰が行くの?」「現地では誰と一緒に行動するの?」とたくさん質問されましたが、佐藤さんがいる!佐藤さんがいる!とかなり念押ししました。

小林さん

小林さん: その甲斐あって、前向きに検討してもらえるようになりました。
佐藤さん: 私の力(笑)
一同: (笑)

「私のおかげ(笑)」

スタッフ: 佐藤さんは?
佐藤さん:

母は「すごい、いい活動してるね」と活動に賛同してくれて、とても協力的でしたが、父には「何のためにこの時期にボランティアに行くの?」「周りはAO入試や、学校推薦用に経歴を作るために行くんじゃないの?」と、私が活動に参加する動機と意義について聞かれました。

もちろんボランティアを調べる要因のひとつに、周囲が受験を意識し始めたことも少なからずあると思いますが、私が今回のツアーに参加したいと思った理由は心からワールドシアタープロジェクトの活動理念に賛同し、参画したいと感じたから。その想いをまっすぐ父に伝え、必死に説得して、OKをもらいました。

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一番印象に残ったことは?

「村の子どもたちに映画を届ける活動」

スタッフ: 次はツアーの内容に移っていきたいと思います。まず「村の子どもたちに映画を届ける活動」に参加したお2人。活動の中で一番印象に残ったことは何かありますか?
小林さん: サムロム村の訪問が印象的でした。
佐藤さん: ね。すごい良かったよね。

映画を届ける活動に参加した2人

「村の子どもたちに映画を届ける活動」に参加した2人

小林さん: 村のお家にお邪魔したら、お家の方に手作りのカレーをごちそうしてもらいました。自由時間があったので村を散策したら、村の人に話しかけられたけど、日本語も英語もわからないって言われて(笑)
スタッフ: そうだよね!あそこの村は所謂カンボジアの"THE村"だから、英語が通じなかったかもしれないね。そっか自由時間があったんだね。自由時間は話しかけたり、あとは他は何をしたの?
小林さん: 参加者の皆で村の奥まで歩いたら、高床式のお家があって。アテンドしてくださった村の方が通訳に入って、高床式のお家の方とお話しさせてもらいました。200人規模の集落なんですけど、村の方たち全員が親戚と聞いて驚きました!
スタッフ: 日本語どころか、英語も通じない場所に行くことも、地元の方たちが普通に暮らしている村を訪れることも、観光ツアーではなかなか出来ないことだからね!
小林さん: カンボジアの人たちや子どもたちを見ていて、家族を大切にしたい、もっと人のことを好きになりたいと思いました。お金じゃないんだなって、強く思いました。それを一番感じられたのがサムロム村だったよね。
佐藤さん: ね。

活動を振り返る2人

小林さん: 活動中もカンボジアの子どもたちの素直さに感動しました。わざわざ午前だけでなく、午後も学校に来て、遊んでくれて。ずっと「ナーナー」と呼んでくれて、言葉もわからないのにずっと手をつないでいてくれて。
佐藤さん: 小学校6年生ぐらいから少しずつ反抗期に入るイメージを持っていました。集会の場だと「なんだアレ!」とつい冷やかしちゃったり。でもカンボジアの学校で寸劇をやった時、拙いクメール語でも、小学校高学年の子どもたちはちゃんと劇を見てくれていました。純粋に笑ってくれてうれしかったです。
スタッフ: 校長先生も一番寸劇がよかったって。
佐藤さん・小林さん: 校長先生すごい笑っていたよね(笑)
スタッフ: 寸劇、大成功だったみたいですね!(笑)

「上智大学 カンボジア遺跡保存・修復事業を学ぶ活動」

スタッフ: 山本さんは何が一番印象に残りましたか?
山本さん: ベンメリア遺跡を訪れたこと。アンコール・ワットやアンコール・トムは修復されていますが、ベンメリア遺跡は殆どがまだ手付かず。苔も生えていて、もう歴史がそのまま自然の中に取り残された感じ。ただただ感動しました。

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スタッフ: なるほど、そこが一番印象に残っていると。現地のプノンペンにある芸術大学の学生さんと遺跡を巡ったと思いますが、それはどうでしたか?
山本さん: コミュニケーションを取るのは正直難しかったです。でも、遺跡を巡る際に頂いた図面を手に、「ここはどこ?」と聞いたら「ここだよ」と、わからないところを優しく教えてもらえて。考古学の研究はこうやって行われるんだ、と知ったらとても興味がわいてきました。会話と呼べるほどのやり取りはできなかったけど、これからの繋がりができたし、質問があれば聞くことができる距離感が良かったです。
スタッフ: なるほどね。遺跡修復の仕事を志望する、日々研究に取り組んでいる大学生たちだから、図面を見ればどこに損傷があって、どういう設計になっているかがわかるみたいです!そういう大学生と交流できたのは、本当に貴重な機会だったよね。

カンボジア王立芸術大学の学生さんと

カンボジア王立芸術大学の学生さんと参加者たち

山本さん: 上智大学アジア人材養成センターの石澤先生や三輪先生と対談できたことは本当に勉強になりました。参加前からわからなかったことを全部質問することができて、どれも解消できて。他の参加者も自分とは異なる視点で質問をしていて、それを聞くことでも自分の視野が広がりました。石澤先生と峰先生は、普通であれば会ってお話しができないじゃないですか。だから本当にそれが貴重というか。
スタッフ: そうだね。とても貴重な体験だしすごい良い話をしてくれたよね。解説もアレンジを加えてくださったし、専門用語を極力使わずに案内してくださったので、とてもわかりやすかったですね。
山本さん: 講義の時もスクリーンとスライドまで用意してくださって、実演もありました。聴講するだけでなく、自分で見て、体験することができて本当に理解が深まったと思います。上智大学アジア人材養成センターの遺跡修復事業や"支援"の考え方、石澤先生と三輪先生の講義を聞いていてずっと感動していました。

石澤先生の講義の様子

「上智大学 カンボジア遺跡保存・修復事業を学ぶ活動」石澤先生の講義の様子

スタッフ: 逆に、このツアーに参加してみて事前に用意しておけばよかったと感じたことは?
山本さん: 遺跡についての下調べ。レリーフの説明が複雑で。本を借りて事前に予習しておけばよかったなと思いました。遺跡を見ながらたくさん歩いたんですけど、1つ聞き逃すとついていけなくて。
スタッフ: 加えてあの暑さもあったからね。
山本さん: 日光が辛かった。でもあまり焼けなかったです。
スタッフ: さすが。皆こまめに給水して、熱中症に気を付けていたから、体調不良になる子がいなくて本当に良かったです。

遺跡の前で全員とパシャリ

高校生限定?全年齢対象?

スタッフ: 今回の活動で大変だと感じたことは?
佐藤さん: 結構大丈夫でした。
小林さん: 人と共存するって大変だなって(笑)
一同: 何があった(笑)

何があったの!笑

小林さん: 人付き合いが苦手だったので、いろいろな参加者がいて最初はハードだったんですけど、寮生活みたいで面白かったです。勉強になりました。食事の時はランダムシートだったんですけど、その時に色んな学部の大学生と話すことができました。医大生の人もいて、「カンボジアで開業するのもいいな」と話していたのが印象的でした。年齢層が違うと色々な話が聞けて面白かったです。
スタッフ: 山本さんは?
山本さん: 私は逆に参加者全員が同年代ばかりだったから、友達ができるか、1人参加で浮いたりしないかが心配でした。
スタッフ: そうだよね。みんな1人参加が気になるところだと思うし。実際はどうでしたか?
山本さん: 実際はめっちゃ面白かったです。いい意味でみんな個性的で(笑)東京だけでなく、日本全国から参加者がいて。岩手の子もいました。
でも最初は大変でした。何が好きかもわからないし、話しが合うかもわからないし、もともと友達を作るのが苦手な方だから、話しかけるのもすごい勇気がいりました。まずは成田発の子たちから仲良くなろうと頑張りました。

参加者のことを振り返る山本さん

スタッフ: おお!話しかけた!自分から?
山本さん: 話しかけました。
スタッフ: どんな話をしましたか?
山本さん: 何年生?(笑)
一同: (笑)

カンボジアはどんな国?

カンボジアの印象

スタッフ: カンボジア、シェムリアップに行ってみて、渡航前と印象とは変わりましたか?
山本さん: 普通に快適な街でした(笑)本当に何もないと思っていたので、ホテルの近くにコンビニもあるし、マッサージもあるし、楽しかったです。本当に。住んでもいいかなってぐらい。
小林さん: 「全然日本よりいいじゃん」と思いました。満員電車はない。みんな苦しそうじゃない。やりたいことをして生きています、という感じがすごくする。家族の方が仕事より優先だし、一家団らんでハンモックでお昼寝する様子とか、すごくいいなって思いました。

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佐藤さん: 「カンボジア=ボランティア」のイメージがあったんで、物乞いする子どもたちがたくさんいる、貧しい国なのかと思っていました。もちろん、物乞いをする子供も見かけました。でも日本と違うなと思ったのが、みんな急いでいない。道路をわたる時も、トゥクトゥクやバイクが走っているのに、私たちが通れば止まってくれる。せっかちさや忙しさを表に出さないのが、すごくいいなって。幸せそう。普通に幸せそうでした。
スタッフ: あの国の国民性なんですけど、すごいゆったりしてるよね!仕事をすると大変な面もあるけど(笑)

気候と治安

小林さん: でも行く前に想像していたハードなものと全然違ったよね。すごい蚊に刺されて、真っ黒になって、泥だらけになって帰ってくるかと思ってた(笑)
スタッフ: 誰からの情報(笑)

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佐藤さん: 実際は全然過ごしやすかったです。
小林さん: 気温も大丈夫でした。もしかしたら日本よりも涼しかったかも。
スタッフ: 雨季だからジメジメはしていたかもしれないけど、カンボジアが一番暑くなるのは3月・4月だからね。
小林さん: 毎日ハードで、焼けるし、暑いし、変な虫がいっぱいいるし、歩いたら全身泥だらけになるかと想像していました。とんでもないところに行くと思って、色んなティッシュやウェットティッシュをスーツケースに詰め込んで、入念に準備はしていましたが...実際は京都に行くのと同じぐらいでした(笑)
スタッフ: なるほど(笑)
小林さん: 何もないと思って行ったら、普通に何でもありました。シェムリアップ市内とか特に。
佐藤さん: でも体調管理とスリには気をつけました。帰国後の翌日が学校でしたし。自分のカメラを持っていくのも迷ったし、リュックを前に背負っても、スリにはすごいドキドキしていました(笑)
小林さん: 私たち気を抜いちゃいけないって(笑)
佐藤さん: 楽しくしゃべっていても、急に「あ、ごめん(スッ)」と冷静になって手荷物を確認したり(笑)

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食事

スタッフ: 食事はどうでしたか?
3人: 美味しかったです。
佐藤さん: サムロム村を訪問した日に食べた、路肩で売っているおこわ!あれ、すごい美味しかった。
山本さん: 私はレストランしか行かなかったですけど、どれも食べやすくて美味しかったです。日本食に近かったですし。
スタッフ: カンボジアも日本と同じお米文化ですからね。食べやすいですよね。
カンボジアは好きになりましたか?
3人: 大好き!
小林さん: 友達に教えたくないぐらい(笑)でも友達がカンボジアに行くって言ったら「一緒に行く?」ってついていく。
一同: (笑)

活動を通じて気づいたこと。今後に活かしたいこと。

スタッフ: 最後に、今回の活動を振り返って、気づいたこと、今後に活かしたいと感じたことはありますか?
山本さん: カンボジアでの経験を、小論文にまとめています。とりあえず、まとめています。母に「もったいないよ」と言われたので、書き終わったらどこかに小論文を提出するか、スピーチに出来たらなって思っています。

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3人: 課題ではなく、自主的に?!すごい!
山本さん: 忘れちゃうじゃん。
スタッフ: 2人は?
佐藤さん: カンボジアに行く前からユースで活動をしていましたが、上から言われたことに従うようなところがありました。活動に賛同はしているけど、あまり自分からは動いていなくて。カンボジアに行ってから、国内でもワールドシアタープロジェクトの活動を広めたいし、主体的に貢献したいと感じるようになりました。東南アジアにもすごい興味を持つようになりました。他の国にも行ってみたいなって。世界史の授業はいつも眠たいですけど(笑)最近授業でカンボジアが出てきて。アンコール・ワットと聞こえた瞬間フッと目が覚めました(笑)東南アジアの歴史をもっと知りたいと思いました。

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小林さん: 高校生って目の前に多くの選択肢が広がっていますが、自分が日本で生きていて、大学が選べる環境にいることは、すごくありがたいことなんだと気づきました。進路に悩んでいる時に海外へ行くと、自分の人生についてすごく考えさせられます。何もせず、流されるがまま大学へ進学しようとしている人は、絶対に海外へ行った方がいいと思います。
スタッフ: 今回の海外での経験が、皆さんの糧になれば嬉しいです。今日はありがとうございました!

参加を悩んでいる高校生にメッセージ!

参加を悩んでいる高校生にメッセージ

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3人が参加したプログラムはこちら

高校生限定!上智大学 カンボジア遺跡保存・修復事業を学ぶ7日間 アンコールワット

上智大学アジア人材研究センターが全面協力!世界遺産「アンコール・ワット」の遺跡保存・修復現場へ、高校生の皆さんをお連れします。国際協力や上智大学のアジアでの取り組みについて関心のある高校生のためのスタディ・ツアー。夏休みは「世界遺産を守る仕事」について学ぼう!

カンボジア 村の子どもたちに映画を届ける活動~夢の配達人になろう!~6日間

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World Theater Projectに参加し、子どもたちに映画を届けませんか?映画は、将来の夢の選択肢を広げてくれ、夢に向かって頑張る大切さを教えてくれます。小学校の教室をシアターに変え、子どもたちに忘れられない体験を届けましょう。