世界中の旅人の憧れ、"青の街" シャウエンの魅力に迫る!
世界の旅人が憧れる名所、北モロッコの街シャウエン。今まさに旬な"青の街"の魅力を、企画担当者が現地で撮影した"青い"写真満載でご紹介します!
1.シャウエンってどんなところ?
正式名称は「シェフシャウエン(Chefchaouen)」。モロッコ人も省略して「シャウエン」と呼ぶことが多いようです。モロッコ支店スタッフいわく、「見てください、あの2つの山を」という意味らしいです。スペインのアンダルシア地方から逃れた移民の隠れ里から発展したこの街は、かなり近くまで寄らないとその全容を見せてくれません。急カーブを越えると突然視界が開ける様は「おお! 急に街が出てきた!」と言いたくなるほどドラマチック。
早朝のシャウエン。メディナ(旧市街)の建物の外壁がいかに青いかわかる
賑やかなメディナも、1本裏道に入ればその静けさに驚きます。
ザックリ言うとシャウエンは北で、サハラ砂漠は南。いわば端と端に位置します。そのため、もともとモロッコのボランティア活動には、日程上の理由でシャウエン訪問は入れていませんでした。しかし先日、現地モロッコ支店より「シャウエンまでの道路が良くなったので、日数を増やさずにシャウエン行けますよ!」という朗報が飛び込んできたのです!ボランティア活動はもちろんそのままの日程で、この街に訪問する日を組み込みました。
白い壁と茶色のテラコッタで葺かれた屋根は、アンダルシア地方の建物を彷彿とさせますが、建物や通路はブルーを基調とした色でペイントされており、"青の街"という名の由来になっています。シャウエンにある建築物の特徴として、建物の外部に庭を作らない点が挙げられますが、そのせいもあって一種独特の生活感のなさを感じられます。迷路のように入り組んだメディナ(旧市街)では、角を曲がったら通行人が誰一人いないという瞬間があり、狭く青い世界に自分だけが取り残されてしまったかのような、非日常の感覚を味わうことができます。
ちょっとした横道でも、絵になる光景が!
2.そもそも、この街はなぜ青い?
ガイドブック等の情報によると、「青が神聖な色だから」だとか、「虫除けのため」だとか、「強い日ざしで家の中がまぶしくならないようにするため」だとか諸説入り乱れているようですが、シャウエン産まれシャウエン育ち、現在シャウエン在住の弊社のガイドに尋ねたところ、「家の外壁を直す時に使うこの辺の石灰岩が、もともと青みがかっているんだよ。だからそれが自然の色だった」という話をしてくれました。
散策の日の服装は、自然に青と白を選んでしまうから不思議!
うーん。なるほど... 由来はどうであれ、現在の住民もこの色を大切にしているようで、滞在中運がよければ家の前を刷毛でペイントする女性達の姿を見ることができるかもしれません。観光客からすれば、単純に、青い街は素敵です。
絵本の世界に迷い込んだみたい!
ちょっとした看板も、いちいちかわいい!
シャウエン色のドアとそれを彩るタイルとの絶妙な美しさ
3.宿泊は、もちろんメディナ(旧市街)のリアド!
シャウエンのメディナは道がクネクネして分かり辛いものの、他都市の巨大メディナに比べれば街の規模自体が小さいため、道が分からなくなっても本当に迷子になってしまうことは考えにくいです。空いた時間があれば、ぜひ周辺散策を堪能してください。なお、道を尋ねるときは、中心部にある要塞跡「カスバ」がどこか確認すると分かりやすいです。シャウエンでの宿泊は、現地の方々の日常を感じやすく、カスバからも近く散策に便利な「リアド」を利用するようにしています。
このツアーでよく宿泊するリアドの中庭(宿泊一例)
冬場では、リアドの暖炉に火が入る
朝食はシンプルながら、濃厚な蜂蜜や「さすが地中海沿岸!」と唸るフルーツなどが用意されている
4."青"以外の魅力!
旅の大きな楽しみである食事。ここシャウエンでは、山で採れる野菜と、近郊の海から運ばれる新鮮な魚のコラボレーションが楽しめます。
モロッコの食事で毎回のように出る定番、モロカンサラダ
新鮮なエビのタジンは後ひく旨さ!プリップリです
猫にとっては天国(?)、魚の美味しい街
冷涼な水が噴き出すモロッコ屈指の名水地であるという事も、料理の味をちょっと違うものにしている秘密なのかもしれません。
シャウエンの街を山に向かって登っていけば、山から湧き出る清流が!
冷たい湧き水で冷やす地中海オレンジ
地粉を使った釜焼きパンや、良い具合で漬かっているオリーブ、味の濃い野菜が盛りだくさんのモロカンサラダやナスのオリーブオイル煮、歯ごたえのある地鶏のタジンや、山菜を使った炒め物、そして名物のソラマメのポタージュとエビのタジン・・・本当にどれもこれも絶品でした。
スプーンを入れるとほろっと崩れるやわらかさ!チキンタジンも絶品
元フランス領のモロッコはパンが主食。焼きたての美味しさったらない!
買い物中のおばちゃんたち
5.モロッコにあった理想郷!
モロッコ支店のラシッドは、「シャウエンには、昔のモロッコのような素朴さが残っていてホッとする。」といいます。今やモロッコ人だけでなく、世界各国の旅人からも愛されるシャウエン。親切な人々、美しい自然、美味しい水や料理、綺麗な街並み、そしてのんびりした空気感 ────。ここには黄金や宝石こそ溢れていませんが、かつてスペインが南米大陸まで追い求めた理想郷・エルドラドは、皮肉なことに、海を渡ってすぐそばの場所にあったのかもしれません。
このプラグラムができる企画段階から関わってくれている、モロッコ支店スタッフのラシッド
こういう日常の風景に出会うとホッとします
シャウエンで出会った楽しいおじいちゃん
猫もなんだかマイペースでのんびりしてる
「モロッコ サハラ砂漠の学校で子どもたちの教育支援を行う活動10日間」では、サハラ砂漠の村でのボランティア活動をメインとしているので、シャウエン滞在は長くは時間が取れないのですが、そこはせっかくのシャウエン。半日ほどは旧市街を散策できるようにしています。サハラ砂漠の村でのボランティア活動、本格的なラクダキャラバン、フェズやマラケシュなど迷宮のような世界遺産のメディナ(旧市街)散策、そして"青の街"シャウエン訪問など、メインの活動以外にもモロッコのたくさんの魅力が詰まったこのツアー。
先日参加いただいた方々に、ツアー参加動機をうかがったところ、「サハラ砂漠の村で教育支援のボランティアに興味があった」というご意見の他にも、「アフリカに興味があった」、「サハラ砂漠とシャウエン両方に行ってみたかった!」など様々。どんな動機にせよ、モロッコは訪れた旅人を虜にしてしまうことは間違いないでしょう。皆さまのご参加を、心よりお待ちしています!(風カルチャ―クラブ 竹嶋)
モロッコ サハラ砂漠の学校で子どもたちの教育支援を行う活動

サハラ砂漠の先住民ベルベル人が暮らすハミリア村には、小学校が1つしかなく、20km離れた町にある中学校には、ほとんどの子どもが経済的な理由で通学できません。この活動では、村で教育支援を行っている支援学校「KHAMLIA(ハミリア)」を訪問し、村の子どもたちに補助教育の一環として日本語や日本の文化を紹介し交流します。また、砂漠に生きる人々の暮らしにもふれます。