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旅コラム&旅情報
2018.03.22

ボールを持ってカンボジアへ!FOOTRAVELカンボジア スタッフレポート第3回(全3回)

海外スポーツ交流 添乗レポート

●添乗プログラム名:FOOTRAVELカンボジア サッカー交流とアンコールワット5日間-遺跡と農村の暮らしを知る-
2015年8月19日(水)~8月23日(日) 写真・文●竹嶋 友(風カルチャークラブ)

優しいパスでサッカー交流

カンボジアでも若者を中心に人気が出てきているサッカー。アンコールワット中学校の生徒や孤児院の子どもたちとのサッカー交流や、アンコール遺跡観光、さらには農村の暮らしも体験してきました!全3回でお届けしている添乗レポート。最終回はプログラム4日目、郊外の農村部へ!

※旅程や流れは、コースや出発日により異なりますので、本特集は一例としてご覧ください。詳しくは担当旅行会社にお問い合わせください。

4日目

郊外の農村部へ!

翌朝、車でシェムリアップ郊外の農村を訪問しました。カンボジアの日常の暮らしは農村にあり!ということで、のどかな農村部で人々の暮らしに触れよう、という目的です。訪問した村の人口は約800人。そのうちの一軒、サロンさんのご家庭におじゃましました。ココナッツジュースで歓迎をしていただき、牛車に乗ってモイモイ(クメール語で、ゆっくりという意味)なスピードで村巡り。

牛車で農村巡り。万が一サッカーをやることになっても良いように、もちろん全員ユニフォームです(笑)

牛車で農村巡り。万が一サッカーをやることになっても良いように、もちろん全員ユニフォームです(笑)

まずは、この村のお寺に訪問のご挨拶ということで、仏教寺院を訪問。地元の方に混じって祈りを捧げます。

お経を唱えることはできず、目を閉じてただひたすらに手を合わせます

お経を唱えることはできず、目を閉じてただひたすらに手を合わせます

我々がお堂を出た後、行き違いで小坊主たちが昼食を食べに中に入って行きました

我々がお堂を出た後、行き違いで小坊主たちが昼食を食べに中に入って行きました

お寺を出た後は、再び牛車に乗り込んで村の生活道を揺られて行きます。到着した場所は、あたり一面田んぼに囲まれた眺めの良いお宅。カンボジア農村部の家屋はこのような高床式家屋で、高床構造の理由としては、雨季の洪水対策、農耕用や食用家畜のためのスペース、暑さを凌ぐ(風通しの良い日陰になる)ため等、様々な理由があります。

おじゃましたご家庭の高床式住居。 左にいるお母さんは井戸で水を汲み出しています

おじゃましたご家庭の高床式住居。左にいるお母さんは井戸で水を汲み出しています

お母さんとお父さんにご挨拶をした後、少し家の中を見せていただきました。風通しの良い床下スペースには、カンボジアでよく見かけるハンモックが柱に取り付けてあります。「もう、我慢できない...」ということで、メンバーお父さんがまるで楽園のような揺られ心地に包まれていました。その横で、メンバー息子さんが何かに気付いたようです...

夢の中に入ってしまったメンバー(お父さん)をよそに、息子さん(右)が何かに気付いたようです

夢の中に入ってしまったメンバー(お父さん)をよそに、息子さん(右)が何かに気付いたようです

引き付けられる様に男の子が向かった先には、何かを調理中のお母さんが。しかし! その手元には、何やら怪しいものが...。

見た瞬間、思わず苦笑いのメンバー男の子(笑)

見た瞬間、思わず苦笑いのメンバー男の子(笑)

おお、赤蟻と卵!案の定、お母さんがニヤニしながら「食べるかい?」というしぐさで勧めてきた。う~んここで引き下がったら男がすたる。以前カンボジアでカエルやコオロギは経験済みだし、基本的に現地の方が食べているものであれば「大丈夫」と決めている私。しかし、この赤蟻は以前私がラオスでの象乗りの最中、この赤蟻が大群でいる枝に突入してしまい(だって、象さんが言うこと聞いてくれなくて...)大群が首周りを這ってチクチクと噛まれまくったライバルではないか!これはリベンジするチャンス、とばかりに口に放り込もうとすると、既にメンバー男の子はムシャムシャ食べているではないですか!

赤蟻とその卵たち

赤蟻とその卵たち

私も負けじと食べてみましたが、まず蟻はお腹の丸い部分に蟻酸があるので酸っぱい感じで、卵の方はほとんど味がないけどジンワリとコクがある感じでした。ガイドのパナー君曰く、「カンボジアではよく食べます」とのこと。皆さんもカンボジアを訪れた際に機会があればぜひお試しを!

思いがけないお誘い

蟻を食べさせてくれたお母さんにお礼を言って別れ、サロンさんの家までのんびり歩いて帰っていると、道沿いの家から男性の大きな声が聞こえました。振り返ってみると、ごきげんなおじさんが家の中から私たちを呼んでいるようです。近づいていってみるとおじさんがごきげんな理由は、手に持っているグラスの液体ですぐに分かりました(笑)。他の家族の歓迎もあり少しおじゃまして大人メンバーだけ味見をすることに。

写真左端(顔が切れてしまってごめんなさい)の方が、ごきげんなおじさん

写真左端(顔が切れてしまってごめんなさい)の方が、ごきげんなおじさん

カンボジアの地酒(米焼酎)スラソーは、透明でアルコール度数もそんなに高くはなく、とても飲みやすいです。しばらくの間、ご家族やごきげんなおじさんと共にお酒やおしゃべり、なぜか突然始まった腕相撲大会を、賑やかに楽しませてもらいました。旅では、こんな何気ない交流がとても嬉しいもの。おじさん、誘ってくれてありがとう!

生活感溢れる景色の中、ご家族に囲まれて味わい深い家庭料理をいただく幸せ

生活感溢れる景色の中、ご家族に囲まれて味わい深い家庭料理をいただく幸せ

サロンさんの家に帰ると、昼食を用意して待っていてくださいました。村で食べる家庭料理、最高の気分です! 優しい味のスープ、空芯菜や豚肉の炒め物などをおかずにご飯をいただきます。やっぱり家庭の味はどの国でも旨い!

予想外のサッカー交流

ご飯をいただいた後、ハンモックや椅子で思い思いに「ゆるゆる~」っと、まどろんでいると、隣の家からこちら側を "そ~っと" 覗き見ている子どもたちの姿が目に入りました(笑)。もう何だかその "そ~っと" がかわいくなってしまって、交流のための伝家の宝刀「サッカーボール」で気を引きます。さすがサッカーの力は偉大で、子どもたちがこちらに来てくれました。やっぱりユニフォームとシューズで来て良かった!メンバーの小学生の男の子が、さらに小さな子どもたちに優しくボールをパスする様子に、我々大人たちは思わず心が和みました。

優しいパスでサッカー交流

優しいパスでサッカー交流

メンバー男の子がサッカーをしている間、地元のお父さんたちがカンボジア伝統楽器を使った演奏をしてくれました。農村の雰囲気によくマッチする、ゆったりした心地よい旋律です。その後、メンバーお父さんは地元男性たちに誘われ、伝統楽器を使ったセッションを楽しまれていました。胡弓によく似たトロゥの演奏は地元の方でないと難しく、音を出すだけで精一杯ですので、単純に音が出せて楽しめる太鼓演奏で参加されていました。

時間がゆるやかに流れる、居心地の良い空間でした

時間がゆるやかに流れる、居心地の良い空間でした

農村での暮らしの一部を、体験や交流を通して垣間見ることができて、とても楽しい時間になりました。サロンご家族の皆さん、村の皆さんありがとうございました!

そして帰国へ...

農村から車でシェムリアップ市内へと戻る道中、竹筒を並べた屋台がたくさん並んでいる場所があり、車を止めて見学しました。これは「クロラン」という日本のおこわのような食べ物で、もち米やココナッツミルク、小豆を入れた竹筒を炭火で蒸し焼きにしたカンボジアのおやつ。ご飯を食べたばかりでしたので残さず食べられるか心配でしたが、せっかくのチャンス。ほんのり甘い味でデザート代わりになり、結局みんなでペロリといただきました。

おしゃれな帽子が印象に残るクロラン屋のお姉さん

ホテルに戻り、夕食を食べに歩いてレストランへ。身支度を整えた後、空港へ。ガイドの(チームメイトの?)パナー君とお別れをし、帰国の途につきました。

毎晩の夕食でお世話になったホテル近くのレストラン街、パブ・ストリート

毎晩の夕食でお世話になったホテル近くのレストラン街、パブ・ストリート

旅を振り返って

今回のカンボジアツアーは、その前の週に実施したFOOTRAVEL「モンゴル編」と同様に、全員が一体感のある楽しい旅となりました。カンボジアツアーというと、アンコール遺跡を観光するだけの旅が一般的ですが、やはり現地の方とのたくさんの触れあいがある旅というのは、旅の印象や楽しさを何倍にもしてくれます。現地の方々と「同じ空間」「同じ目的」を共有できるサッカー交流は、期待通り今回も言葉や国籍の垣根を越えてくれました。

今回一緒に旅をしたサッカー親子お2人にとって、アンコールワット遺跡の訪問は無論素晴らしい体験だったと思いますが、旅を終えた今も印象に残っているのはむしろ「交流をした現地の人たちの顔」ではないかと確信しています。「サッカー」を通して世界の人々と交流を図る、FOOTRAVELの旅。ぜひ皆さんもチームメイトになり、一緒に旅をしませんか?

FOOTRAVELカンボジア サッカー交流とアンコールワット5日間-遺跡と農村の暮らしを知る-

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